「馬鹿共を騙しに騙し、大金つかんで南の楽園に逃げる」という欲望を私だって持っている。

私は仙人ではない。当然金銭欲はある。
彼らのマルチの夢物語を適当に聞き流しながら、
私の金銭欲が収益計算を始めていた。

大抵のマルチのコミッション(売上に対しての報酬)は
ある時期を境に一気に跳ね上がる。

この「ある時期」に到達できればバッチリ金が入ってくる。
まあ、このUフォンとやらがどの程度報酬を出すのか
現時点ではうまく計算できないが、初期段階までを
欲にかられて暗算した。
(サイトにするにあたり計算しなおしましたが、なんとなくあってました)

まず私が考えたのは
「実際、一ヶ月に何人面談ができるか?」である。
知り合いが1千人いようが1万人いようが関係なく、実はココが肝心なのだ。

健康食品や生活用品であらば、
複数人へのセールス面談が可能である。
しかし、モロマルチの価値しか持たない30万円のFAXとなると、
マンツーマン勧誘で、 ターゲット 年齢30歳以上、定職に付いている者となる。
彼らを就業後、もしくは休日に呼び出し1〜2時間の勧誘トークを
行うわけなので、時間調整が完璧でも月40人が限界だろう。

50%の確立で呼び出しに成功し、 20人に1人の割りで販売できたとして、
月2人、報酬5万円。知人80人消化。

経費は交通費、喫茶店代で1面談に付き2000円。
月当たり8万円+Uフォン会費1万5千円。

開始一ヶ月は4万5千円の赤字となる。
この数字は自分の下についた購入者が
販売実績を上げない限り変わらない。


では、実績を上げてくれる購入者が
10人に1人の割りで現れてくれたとしよう。

ここまでにかかる期間は5ヶ月、計22万5千円の赤字。
6ヶ月目に下に付いた者(子)が私同様2台の販売に成功。
この月の報酬は7万5千円。まだ2万円の赤字。

同様に10ヶ月目に新たに実績を見込める下(子)ができ、今までの子が孫を2つ付ける。
ここで報酬、12万5千円と言いたい所だが、
子による孫作りの面倒を見なければならず、新規の子が半分になり
報酬10万円。経費変わらず9万5千円で、やっと5000円の黒字。


■初年度決算■

売上:900万円+各購入者の月会費(すべて本社に納金)

年収:コミッション−経費= 32万円の赤字

初期投資額30万円

実労800時間

だまし続ける知人4人
「金返せ」と言う知人18人
信用をなくした知人380人
怪しまれた知人400人
「金返せ」と言う他人54人
巻き込んだ他人1140人
迷惑な電話2396本




このあたりで暗算するのがバカらしくなってやめた。
かといって彼らの夢物語も退屈なんで、
お冷やに入っていた氷を、口に入れたり出したりして遊んでた。

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